【はじめに】

元地方公務員、地元奈良では対面でそして遠方の方にはオンラインでコーチングをしている澤村一誠です。
大学卒業後、平成元年4月からは奈良県警察官として、平成3年11月に奈良県警察官を退職後は、大阪府の八尾市役所の職員として2021年3月まで合計約31年間地方公務員として仕事をしてきました。

前回、前々回のブログでは、地方公務員のメンタルヘルス不調についてお伝えしました。
今回のブログではメンタルメンタルヘルス不調にならないためのストレッサー(ストレス要因)への対処方法や軽減の方法についてお伝えします。

【ストレス要因への対処法・・・コーピング】

ストレスに対処するための行動をコーピングといいます。
コーピングとは、対処するという意味の「COPE」に由来します。
コーピングは、ストレスへの反応を抑えたり、反応の程度を軽減することを目的としたメンタルヘルス不調から身を守るために必要な行動です。
例えば、仕事上のミスでイライラしたとき酒を飲んで憂さ晴らしをしたりすることもコーピングです。
周りの人に当たり散らして憂さを晴らすといったこともコーピングといえるかも知れません。
これらの例は、酒の力や他人に当たることででミスを忘れてイライラを解消しようとしており、根本的な問題を解決していないないため良くないコーピングといえます。
良いコーピングは、ミスの原因・要因を冷静に分析し改めてミスをしないようにすることです。

コーピングには大きく2種類に分けることができます。
まず、ストレス要因(ストレッサー)に対するコーピングがあります。
これは、ストレス要因を除去するためのコーピングです。
ストレス要因がなければストレスは発生しないので、ストレス要因を除去するコーピングを身につける必要があります。
例えば、大量の処理を必要とすることがストレッサーなら誰かにサポートしてもらうといったことや処理をする機械を借りるとか購入するといった方法が考えられます。
このようにすることでストレッサーが除去されるか軽減されます。
また、ストレッサーに対して考え方を変えることも有効です。
会議の司会進行を任されたときに「嫌だ」とか「辛い」とか「なぜ私が」と捉えずに「いい経験になる」とか「自分のカラーを出せる」とか「成長できる」と捉えれば強いストレス要因にはなりません。
他にも「自分のすることは完全でなければならない」とか「何がなんでもミスをしてはならない」といった考えもストレスの要因になります。
こういった考え方は、何が起こるか予想できない現実を考慮していない単なる思い込みです。
一般的に「まったくミスのない完全な作業」などありませんし絶対にミスをしない人などいません。
「ミスをしないように全力を尽くすが絶対にミスをしないという保証はない」という考え方が現実的で妥当です。
「ねばならない」、「すべきである」を「そうなればいいな」に「してはならない」を「しないほいうが良いがしてしまうこともある」のように自らの考えの幅を広げていくことが重要です。

もうひとつが、ストレス反応に対するコーピングです。
ストレス反応は、不安、焦りなどの情動的な反応と心拍数の増加、血圧上昇といった身体的な反応があります。
これらの反応に対してもコーピングが有効です。
情動的な反応に対しては、リラクセーションが役立ちます。リラクセーションとは広辞苑によると「心身の緊張を解きほぐすこと、リラックスすること」とされています。
医学的には「ストレス反応として交感神経が興奮するのに対し、副交感神経の働きを優位にすること」と捉えることが多いようです。※交感神経・・・からだの各部の活動性を上げる神経、副交感神経」・・・からだの各部分の活動性を下げ、次の活動に備えて回復、修復させるために働く神経

一方、身体的な反応に対しては身体運動が役立ちます。実は、身体の興奮にはコルチゾールという物質が関係しています。
このコルチゾールは身体的反応のトリガーとなる物質であるため適度に消費する必要があり、消費に有効な方法が身体運動です。
ここで注意する必要があります。コルチゾールの消費にはどんな運動でも有効とは限りません。ウエイトトレーニングや短距離走といった無酸素運動よりサイクリングやウォーキングといった有酸素運動が有効です。

【いろいろなコーピング】

ストレスに対処するためコーピングについてお伝えしてきました。
ストレスにはコーピングが重要なことは間違いありませんが、有効に対応するためには様々なコーピング法を知っておくことが必要です。
なぜならストレスにも取り除けるものと、どうしても取り除けないものがあるからです。
期限までに処理しなければならない仕事がストレス要因の場合は、処理すればストレスは取り除けます。
一方、職場の上司と相性が悪くてストレス要因になっている場合は、辛くても仕事に行く以上は存在します。このようなストレスは簡単に取り除けるストレス要因ではありません。
ストレス要因によってコーピングも臨機応変に変える必要があります。
また、いつも同じコーピングをしないことも大切です。
さまざまなコーピングをストレス要因によって内容によって変化させるということが必要ですが、私たちは、長年の生活経験によってコーピングの特徴やクセがあります。また、得意、不得意なコーピングがあります。
自分にあったコーピングを身につけることをお勧めします。
そしてコーピングスキルの向上にも努めてください。

【まとめ】

コーピングスキルの向上に近道はありません。
ただただ、実践あるのみです。ストレスフルな生活を送っていればいるほど実践の場があります。
実践は、職場、地域、家庭といったあらゆる環境で行うことができます。
使えるコーピングが多いほど様々なストレス場面を克服することができます。
ストレスに耐える力を習得することが人生を有意義なものにします。

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